TEL:052-711-6131

名古屋市千種区千代田橋一丁目1番1号

地下鉄茶屋ヶ坂駅から徒歩5分

受付時間8時30分~11時30分※整形外科は11時まで

休診日日曜・祝日・第2・4土曜日・年末年始※第1・3・5土曜日は診察しております。

愛知県 名古屋市 |国家公務員共済組合連合会 東海病院

診療科

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内科

内科(消化器・循環器・呼吸器)

当院の内科は消化器内科と循環器内科を中心に診療しております。その他名古屋大学等の非常勤医師が、肝臓病週1回、呼吸器内科週2回、血液内科週1回の外来診療を行っています。

消化器内科の診療

消化器内科は消化管(食道、胃、十二指腸、小腸、大腸)や肝臓、胆のう、胆管、膵臓といった臓器の病気の診断および治療をしています。

主な治療法

1. 消化管(食道、胃、十二指腸、小腸、大腸)の病気
消化管疾患の早期発見のため積極的に内視鏡検査を勧めています。平成26年の内視鏡件数は胃カメラ5,578件、大腸カメラ2,098件など合計7,676件でした。大腸カメラでは苦痛を少なくするため原則として鎮痛剤を使用し、希望に応じ鎮静剤も使用します。胃カメラの際にも麻酔を使用できますのでご希望の方はお申し出ください。「麻酔をしてくれるので」との理由で当院に来られる患者様も増えています。
早期の食道癌、胃癌、大腸癌に対しては内視鏡的粘膜剥離術(ESD)を積極的に行っており、外科的手術が必要な症例は外科医師と密に連絡をとり患者様に速やかに適切な医療が受けて頂けるように心がけています。他の大病院の様に手術のために数ヶ月も待たされることは当院にはありません。
平成25年からは小腸カプセル内視鏡検査を導入し小腸疾患の検査治療にも取り組んでいます。
消化管出血に対しては内視鏡による止血処置を行っています。特に、胃・十二指腸潰瘍からの出血に関しては、内視鏡先端に透明なフード(アタッチメント)を装着しクリップをかける方法を開発し、学会等で何回も報告を行ってきました。
その他、大腸ポリープ切除(当院で大腸カメラを受けられる患者様の2.5人に1人がポリープ切除を受けておられます)やヘリコバクターピロリ菌の除菌治療などを行っています。
2. 肝臓の病気
C型慢性肝炎に対しては積極的に除ウィルス治療を行っています。今まではインターフェロンを中心とした治療が行われてきましたが、内服薬のみで治療する時代に突入し始め当院でも取り入れていく予定です。
ウィルス性肝炎(B型、C型)や自己免疫性肝炎、原発性胆汁性肝硬変、脂肪肝など慢性肝疾患、急性肝炎、時に薬剤性肝炎などの診断・治療を行っており、難しい症例については名古屋大学病院消化器内科と連携しています。
肝臓癌についてはCTやMRI、腹部超音波(エコー)で早期発見を目指し、治療は内科ではラジオ波焼灼術や肝動脈塞栓術を、外科では手術を行っています。
3. 胆のう、胆管、膵臓の病気

胆膵疾患に関して、これまでは名古屋大学より代務医師による診療が行われておりましたが、2014年1月より胆膵疾患専門医が常勤医として赴任しました。総胆管結石の患者様に関しては早急にERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)を行い、EST(内視鏡的乳頭切開術)により採石を行っております。閉塞性黄疸の患者様にも黄疸に対する処置であるEBD(内視鏡的胆道ドレナージ術)を可及的に行っております。また胆のう結石症は胆石胆のう炎に関しては、当院外科との連携が良好であり、内科入院精査後にそのまま外科転科となりスムーズに腹腔鏡下胆のう手摘出術が施行可能です。

2010年より保険収載となった超音波内視鏡を利用した最新の検査診断法であるEUS-FNA(超音波内視鏡下穿刺吸引生検法)も導入しています。切除不能の膵癌、胆のう癌の患者様にはEUS-FNAを行い病理学的確証を得たうえで化学療法(抗がん剤)の治療を導入するようにしています。

【EUS-FNA(超音波内視鏡下穿刺吸引生検法)】


EUS-FNA穿刺用スコープと穿刺針

EUS-FNAとは、従来の画像診断や内視鏡下生検では診断困難であった、胃粘膜下腫瘍、十二指腸腫瘍、小腸腫瘍、膵腫瘍、胆管腫瘍、胆のう腫瘍、肝腫瘍、腹腔内リンパ節、腹腔内腫瘍、骨盤内腫瘍、腹水、食道腫瘍、縦郭腫瘍、縦郭リンパ節などの組織、細胞を採取して確定診断を行う検査法です。具体的には静脈麻酔下に胃内視鏡検査と同様に経口的にスコープを挿入し、食道、胃、十二指腸を介して穿刺する方法と大腸内視鏡検査を行うように経肛門的にスコープを挿入して直腸、結腸を介して穿刺する方法があります。経消化管的に超音波で認識可能な腫瘍であれば穿刺して確定診断をすることが可能です。検査時間は15分程度であり、静脈麻酔下に行うため苦痛が少なく病理学的確定診断を得ることが可能です。
また我々の経験では胆膵疾患に関しては平均腫瘍径23.5mmに対して平均穿刺回数は1.6回で正診率95.0%と非常に高い成績で、出血、穿孔などの偶発症は一例も経験しておらず、安全な検査法です。

当院でのEUS-FNAの適応は

  • 画像診断で良悪性の鑑別が困難な腫瘍
  • 穿刺により治療方針が決定される場合
  • 化学療法前の病理学的確証を得る場合

  • 穿刺前

  • 穿刺後

  • 細胞診 癌陽性

膵腫瘍に対する経胃穿刺

縦隔リンパ節に対する経食道穿刺

石川英樹、山雄健次、水野伸匡ほか
特集 胆膵疾患に対する診断、内視鏡治療の進歩:(5)EUS、EUS-FNA
臨床消化器内科 Vol.22 No.6 2007 655-660

【内視鏡的乳頭切除術】

当院では十二指腸乳頭部腫瘍の患者様に対して最新の内視鏡手術である、内視鏡的乳頭切除術を行う事が可能です。この方法は近年、日本消化器内視鏡学会のシンポジウムにも取り上げられるようになった話題の治療法です。現状では日本全国でも限られた施設でしか行うことができない特殊な治療法です。適応となる病気として、主に十二指腸乳頭部腺腫、腺腫内癌ではコンセンサスが得られています。一部の十二指腸乳頭部癌(早期癌)に適応拡大する動きもありますが、早期癌は外科的手術となる施設がほとんどです。
外科的手術法は、膵頭十二指腸切除であり、8~10時間かかる大手術です。膵臓を1/3切除、胆管、胆のう、十二指腸を切除します。入院期間は3週間以上です。
これに比べて、内視鏡的乳頭切除術は20~40分程度の治療時間で、入院期間も7~10日間で済みます。
当院の適応としては(1)十二指腸乳頭部腺腫、腺腫内癌(胆管、膵管内癌進展陰性)、(2)腫瘍が疑われるが、生検陰性例(total biopsy目的)を主としています。相対的適応として(3)ごく一部の限られた早期癌(開腹手術困難例、手術拒否例)に関しては、慎重に適応を判断して行う場合もあります。現在までに55例の患者様に施行し、良好な治療成績です。


  • 乳頭部腺腫

  • 4日後

  • 3ヶ月後

十二指腸乳頭部癌 7年 無再発


十二指腸乳頭線種
十二指腸乳頭部癌

石川英樹、山雄健次
特集 十二指腸乳頭部腫瘍の診断と治療:十二指腸乳頭部腫瘍の治療をどう進めるか
消化器の臨床 Vol.10 No.5 2007 480-485

診断・治療でお困りの方がおられましたら、当院消化器内科外来へ気軽にご相談ください。

4. その他
手術不能な進行癌に対し化学療法(抗がん剤)や緩和治療にも取り組んでいます。
また嚥下障害のある患者様には胃瘻造設術(PEG)や胃瘻チューブ交換を行っています。
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外科

外科(消化器外科・血管外科)

外科では食道・胃・十二指腸・小腸・大腸までの消化管の良悪性疾患、肝胆膵疾患全般の治療、乳癌、下肢静脈瘤・腹部大動脈瘤・閉塞性動脈疾患を扱っています。

外科の診療

胃癌・大腸癌・食道癌に対する外科的治療では、ガイドラインに沿いつつ一例一例各症例に適した手術を心がけています。
消化器癌に対する腹腔鏡下手術にも積極的に取り組んでおり、2016年12月末までに胃癌(現在はStage I, II)70例、大腸癌(術前Stage I~IV、巨大腫瘍・他臓器浸潤例は除く)489例に行ってきました。
当院で過去10年間に手術が行われた大腸癌に対する検討では、開腹手術に比べて腹腔鏡手術の方が、合併症が少なく入院期間も短い結果でした。
1991年1月に東海地区でもいち早く開始した腹腔鏡下胆嚢摘出術は、体に優しい手術として多くの症例数(他の腹腔鏡手術との併施も含め,2016年12月末までに 2764 例)を扱ってきました。
豊富な症例数により確立された安全な手術手技により、当院のこれまでの胆管損傷の頻度は0.11%と、全国アンケート調査の頻度(0.6~0.7%)よりも低率です。また急性虫垂炎・急性胆嚢炎・イレウスに対する緊急腹腔鏡下手術も行っています。
過去3年間の胃癌・大腸癌、急性虫垂炎、鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡下手術の割合は増加しており、2014年・2015年・2016年における腹腔鏡下手術の割合は、胃癌(図1)31%,35.4%、28.6%。結腸癌(図2)68.5%、72.9%、77.5%. 直腸癌(図3)73.7%、73.9%,82.6%, 急性虫垂炎(図4)が65%、74.3%、71.8%, ソケイヘルニア(図5)が70.4%、79.5%,61.9%でした。

最近の胃癌・大腸癌に対する抗癌剤治療の進歩は著しく、手術治療に加え化学療法の重要性が増しています。2008年8月より外来化学療法室を開設し、外科医が専任の看護師・薬剤師とともに安全に配慮した抗癌剤治療を行っております。胆膵の悪性疾患は黄疸を有するものが多いですが、内視鏡的逆行性胆管ドレナージ(ERBD, ENBD)、経皮経肝胆管ドレナージ(PTBD)による減黄の後、超音波内視鏡検査(EUS)、MDCT(16列)などにより正確な診断のもとに適切な治療を行っています。
肝悪性腫瘍(原発性・転移性)に対する肝切除術では、MDCTによる画像支援システムを使って、腹部血管構築ならびに予定切除肝容量測定を行い、時には術前門脈枝塞栓術も併用し、より安全な手術を行うことを心掛けております。また肝切除術以外には、肝動脈塞栓化学療法(TACE)・肝動注リザーバー留置による肝動注化学療法(TAI)・ラジオ波焼灼術(RFA)なども行っています。

マンモグラフィ検診精度管理中央委員会の仕様基準を満たしたマンモグラフィ機器の導入後、多くの乳癌検診を受け入れています。1例1例に対し精度管理中央委員会認定の医師・放射線技師による協議読影を行っており、治療もガイドラインに沿った手術・化療を行っています。

2008年4月に下肢静脈瘤・リンパ浮腫・血管センターを開設し、名古屋大学血管外科教室の応援のもと、リンパ浮腫・下肢静脈疾患・閉塞性動脈疾患の診断・治療も行っています。

当科は、一般社団法人National Clinical Database(NCD)が実施するデータベース事業に参加しています。本事業への参加に関してご質問がある場合は、当科のスタッフにお伝えください。また、より詳細な情報は下記に掲載されていますので、そちらもご覧ください。

一般社団法人National Clinical Database
( ▲ NCD患者様向け説明のページ(PDF)がご覧いただけます。)

【認定施設】
日本外科学会外科専門医制度修練施設、日本消化器外科学会認定施設
日本がん治療認定医機構認定研修施設、
栄養サポートチーム(NST)専門療法士認定教育施設
【2016年手術症例数】
総手術数552件(全麻341件、局麻206件,腰椎麻酔5件)
・・・以下( )内は腹腔鏡下手術・・・
切除を行った悪性疾患117例:胃癌30例(12)、結腸癌40例(31)、直腸癌23例(19)、転移性肝癌7例、膵癌5例、胆嚢癌1例、乳癌5例他。
良性疾患に対する手術:胃十二指腸潰瘍穿孔2例(1)、腸閉塞3例(2)、胆嚢摘出術99例(98)、虫垂切除術32例(23)、ソケイ・大腿・腹壁瘢痕ヘルニア手術99例(63)、ラジオ波焼灼療法44例、ストリッピング2例他
【2015年手術症例数】
総手術数594件(全麻395件、局麻199件)
・・・以下( )内は腹腔鏡下手術・・・
切除を行った悪性疾患147例:胃癌31例(11)、結腸癌59例(43)、直腸癌23例(17)、十二指腸癌1例、原発性肝癌1例、転移性肝癌3例、胆管癌3例、膵癌5例、乳癌9例、転移性肺がん1例他。
良性疾患に対する手術:胃十二指腸潰瘍穿孔2例(1)、腸閉塞3例(2)、胆嚢摘出術82例(81)、虫垂切除術36例(29)、ソケイ・大腿腹壁瘢痕ヘルニア手術99例(71)、ストリッピング46例、ラジオ波焼灼療法67例、動脈バイパス手術2例、他

胃癌切除症例の成績

1. 症例
1988年4月から2016年12月まで経験した胃癌切除例は850例でした。
2. 切除症例822例の術式
幽門側胃切除が614例(72.2%)、噴門側胃切除が23例(2.7%)、楔状あるいは部分切除6例(0.7%)、胃全摘205例(24.1%)等でした。
3. 胃癌切除例の成績(2005年~2015年)

a. 合併症
合併症は胃癌切除症例(314例)のうち76例(24.2%)にみられました。合併症の主な内訳はSSI深部(ドレーン瘻孔感染8例、腹腔内膿瘍12例)6.3%、SSI浅部(創感染6例)1.9%、縫合不全0%、出血2例0.6%(吻合部、腹腔内、消化管)、イレウス(6例)1.9%、膵液瘻(3例)0.9%、吻合部狭窄(5例)1.5%、無気肺・肺炎(10例)3.2%、などでした。

b.当院での長期成績
314例の胃癌切除例のstage(第14版胃癌取り扱い規約に順じ)別症例数と5年生存率はIA 104例、100%、IB 43例、96.1%、IIA 21例、79.3%、IIB 27例、71.7%、IIIA 24例、47.9%、IIIB 28例、42.1%、IIIC 18例、52.5%、IV 49例、10.5%でした。

c. 最近の11年間(2005年~2015年)の各病期別5年生存率

―当院と全国登録*の比較―
当院
stage別症例数
当院
5年生存率(%)
胃癌学会全国登録
stage別症例数
胃癌学会全国登録
5年生存率(%)
IA(104) 100 IA (9.719) 90.8
IB(43) 96.1 IB (3.441) 82.2
IIA(21) 79.3 II(2.674) 69.8
IIB(27) 71.7
IIIA(24) 47.9 IIIA (1.985) 54.9
IIIB(28) 42.1 IIIB (1.123) 40.8
IIIC(18) 52.5
IV(49) 10.5 IV(2.818) 17.1
*胃がん学会全国登録解析結果報告 (2008 年手術症例)より
 

d. 腹腔鏡下手術の成績
2016年12月までに86例に行ってきました。幽門側胃切除73(26)例、噴門側胃切除4例、体部切除1例、部分切除1例、全摘5例です。( )内は腹腔内吻合(デルタ吻合)を行った症例数です。13例では腹腔鏡下胆嚢摘出、5例で腹腔鏡補助下大腸切除が併施されています。Final stageはstage 1a 62例、1b 12例、2a 8例、2b 0例、3a 1例、3c 3例でした。術後合併症は20例(23.3%:吻合部出血 1、腹腔内出血 2、腹腔内膿瘍 3、ドレーン感染 3、創感染 2、胃排出障害 4例、吻合部狭窄1例、膵液漏1例、無気肺1例、肝炎1例、排尿障害1例)にみられました。

(2016年12月、東海病院外科)

大腸癌切除症例の成績

1. 症例

1988年4月から2016年12月まで経験した大腸癌切除例は1,352例でした。結腸切除が861例(63.6、回盲部71、右半274、横行97、左半63、S状356)、直腸切除が362例(26.8%、高位前方146、低位前方180、ハルトマン36)、直腸切断107例(7.9%)、骨盤内臓全摘10例、骨盤前方全摘2例、大腸全摘1例、経肛門切除7例、経仙骨切除1例でした。

2. 2005年から2015年までの大腸癌切除例例( 肝切除・胃切除などを併施した症例を除外)での検討

a.合併症
18.6%にみられました。主な合併症はSSI 4.6%(ドレーン感染・腹腔内膿瘍、創部感染など)、イレウス3.8%、縫合不全2.6%(結腸切除%、直腸切除%)、十二指腸通過障害0.9%など。呼吸循環器系1.3%などでした。

b.結腸癌447例各病期別の5年生存率(2005年から2015年)と全国登録との比較

病期 当院
5年生存率(症例数)
大腸癌研究会**
5年生存率
0 100%(14) 93.0%
I 100%(91) 92.3%
II 99.2%(166) 85.4%
IIIa 78.8%(91) 80.4%
IIIb 80.1%(23) 63.8%
IV 23.5%(62) 14.8%
**大腸癌研究会全国登録2000-2004年症例
 

c.直腸癌169例各病期別の5年生存率(2005年から2015年)と全国登録との比較

病期 当院
5年生存率(症例数)
大腸癌研究会**
5年生存率
0 100%(3) 97.6%
I 100%(36) 90.6%
II 72.60%(52) 83.1%
IIIa 74.70%(37) 73.0%
IIIb 38.8%(15) 53.5%
IV 12.7%(26) 14.8%
**大腸癌研究会全国登録2000-2004年症例
 

d.腹腔鏡下手術
2008年から開腹手術(OC)より腹腔鏡手術(LAC)の割合が増加し、2013年以降は総手術数の約80%がLACとなっています。

e.1999年から2012年までの、OCとLACの短期成績を比較
緊急手術・他部位の手術併施例を除外したOC 282例とLAC 228例を比較(年齢・性差・BMI・癌の郭清範囲・PSは両群間に差なし)

f. 結果
手術時間はLACで約70分ほど有意に長かったが、LACの方が出血量は有意に少なく、排ガスまでの時間が早く(平均約1日)、術後1、4、7日目のCRP値は有意に低値を示しました。術後在院期間は、LACが17.8日、OCは27.1日でした。術後合併症は、LACで11.8%、OCでは25.5%で、LACで減少していました(特に創感染などのSSIやイレウスが減少)。

腹腔鏡下胆嚢摘出切除例の成績

1. 症例数
腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)は1991年1月より開始し、2016年12月までに2,767例に行ってきました。この期間での開腹胆嚢摘出術(OC)は179例でしたので、計2,946例に胆嚢摘出を行ってきたことになります。
LCの比率は通算では93.9%ですが、2011年からの5年間では97.4%です。
2. LCを行った疾患
胆石症が2577例(%)と最も多く、急性胆嚢炎合併胆石が256例(9.3%)、胆嚢総胆管結石症が278例(10%)、胆嚢腺筋症115例(4.1%)、胆嚢ポリープ117例(4.2%)などでした。胆嚢癌の合併(術後判明)が、21例(0.75%)にみられました。
3. LC切除例の検討
  • 術中合併症
    術中合併症は81例(2.9%)にみられました。内訳は出血1.0%、総胆管損傷0.11%(3例)、胆嚢管離断0.22%、胆石腹腔内落下0.18%、心合併症0.1%で、その他初期の頃の気腹に伴う換気障害や皮下気腫、十二指腸・横隔膜損傷などが各1例でした。出血例の6例と総胆管損傷の3例が、開腹移行となりました。
  • 術後合併症
    術後合併症は85例(3.1%)にみられました。内訳は出血が0.25%(7例)、胆汁漏0.57%(16例),その他呼吸器合併症0.14%、心合併症0.21%等でした。出血例のうち5例に再手術(3例は再腹腔鏡下)が行われました。
    また胆汁漏はいずれも胆嚢管ないし肝床からのもので、胆管損傷に伴うものではありませんでした。出血も併存し再手術となった1例以外は、全例保存的治療か内視鏡的経鼻胆道ドレナージ(ENBD)などによる胆汁ドレナージで軽快治癒しております。2006年以後Clipless手術としてからの胆汁漏は、0.3%と低下しています。
  • 開腹移行率
    開腹移行となった症例は、34例(1.2%)でした。理由は、大半は高度炎症、胆嚢十二指腸瘻などで、その他出血、癌疑い、切石困難(胆嚢管と総胆管)、胆管損傷(3例)のためでした。急性胆嚢炎例での開腹移行率は3.2%なのに対し、それ以外では0.9%でした。

(2016年12月、東海病院外科)

鼠径ヘルニア外来のご案内

2015年4月より第1、3、5土曜日午前中にソケイヘルニア外来を開設させていただきます。
ヘルニアの種類、全身状態、既往歴などに応じ患者さんと相談しながら最適な手術方法を選択してまいります。
症状にお心当たりの方はお気軽に御相談下さい。

鼠径ヘルニア(脱腸)とは
立っている時間が長い時、重い荷物を持っておなかに力が入った時などに、足の付け根(鼠径部)にしこり(ふくらみ)が出ることです。腸が鼠径部に出たままで戻らなくなることもあります。
原因
鼠径部は筋肉と筋膜の重なりあっている部分ですが、解剖学的に弱いすきまがあります。このすきまが広がって穴になり、そこから腹膜や内臓がはみ出してしまうのが鼠径ヘルニアです。年齢を重ねたり、咳や便秘・排尿障害などで強い腹圧が加わる状態が続いたりすると、ヘルニアが生じることがありあります。
治療
ヘルニアは良性の病気です。しかし、放っておいてもよいわけではありません。放置すると嵌頓(かんとん:飛び出した部分が元に戻らなくなること)することがあり、緊急手術が必要になることもあります。
嵌頓(かんとん)は鼠径ヘルニア患者さん全体の約5%程度に起こると考えられていますので、スケジュールのよい時期を選び、早めの治療を受けましょう。
筋肉を鍛えるトレーニングをしたりしても治りません。一時的にヘルニアを押さえ込んで支えるために使用するヘルニアバンドというものもありますが、根治的な治療ではありません。
ヘルニアを治すには、手術でヘルニアの穴を塞がなくてはならないのです。治療法には、すきまを縫い縮める方法や筋膜・人工補強材などですきまを補強する方法などがあります。メッシュ等の人工物を使うヘルニア手術は1990 年代に始まった比較的新しい手術であるため、人工物を入れたあとの長期的な経過や悪影響に関しては今までのところ大きな問題は認められておりませんが、まだはっきりとわかっていない部分もあります。
当院では人工補強材を用いる方法として腹腔鏡下手術とLichtenstein法を行っています。最近では術後の痛みの少ない腹腔鏡下手術の割合が増えています。
腹腔鏡下ヘルニア修復術(腹腔内到達法TAPP法)

全身麻酔下で行う手術です。腹腔内からヘルニア門を閉鎖する方法です。
お腹の中に二酸化炭素ガスを入れてカメラを挿入してお腹の中の映像をテレビモニターで見ながら、他の2か所のきず(創:そう)から棒状の器械(鉗子:かんし)をお腹に差し込んで手術をおこないます。(図1)
まず、ヘルニアを確認します(図2)。
次に、ヘルニア部分に出ている腸と腹膜を内側に戻し、ヘルニアの穴を確認して、腹膜と筋肉の間に補強材をおいて固定(タッカーまたは、縫合糸)します(図3)。
腹膜を縫合閉鎖します(図4)。
腹腔鏡手術では鼠径ヘルニアになりやすい3つ(内鼠径ヘルニア、外鼠径ヘルニア、大腿ヘルニア)の弱い部分を全てしっかりと覆うことができます。
この方法の手術時間は、60−90分です。

(図1) (図2) (図3) (図4)
Lichtenstein法(前方アプローチ法)


(図5)

局所麻酔+静脈麻酔下に行う手術法です。腹壁側からヘルニア門を閉鎖する方法です。
鼡径管を開き、精索(精管、精巣動静脈)の下にあるヘルニア門をポリプロピレン製のメッシュで閉鎖します。
この方法の手術時間は30−60分です。
創の大きさは約5cmです(図5)。

術後合併症
ヘルニア手術の合併症には、腸管損傷や膀胱(ぼうこう)損傷、輸精管(精子の通る管のこと)の損傷があります。ヘルニアの中に大腸や小腸が入り込んでいると、ヘルニア嚢を処理する際にそれらの臓器を傷つけてしまうことがあります。膀胱損傷も同様です。
鼠径部付近にある神経が損傷されると、術後に大腿(太もも)や鼠径部にピリピリする感じが生じることがあります。
メッシュを使わない方法では再発率は20%にも達するという報告があります。腹腔鏡下ヘルニア修復術でも0.5~3%に再発があります。また術後はソケイ部に一時的に組織液や血液がたまることがあります。傷が感染することは稀ですがありえます。
手術後の痛みは、個人差もありますが、多少あります。痛むときには、医師に相談の上、休養をとってください。
仕事の復帰はいつでも構いませんが、痛みが軽くなってからのほうがいいでしょう。仕事の制限はありませんが、特に、重いものを持ち上げるような仕事の方は医師に相談してください。
また、深くかがみこんで力を入れる体勢(躑踞=そんきょの姿勢、和式便所など)を術後1ヶ月ぐらいは避けるほうがいいでしょう。メッシュがずれて再発する恐れがあります。
入院期間
当院ではヘルニア修復術は手術前日に入院し、手術翌日以降に退院していただきます。入院期間は3−5日です。
治療費
腹腔鏡下ヘルニア修復術(両側)は健康保険が適用され、保険点数は15歳以上の患者さんで、51,480点(2014年4月時点)です。保険点数は1点を10円で換算し、その1-3割が個人負担になります。3割負担の方で、約15.5万円になります。リヒテンシュタイン法では保険点数は15歳以上の患者さんで、24,850点(2014年4月時点)です。保険点数は1点を10円で換算し、その1-3割が個人負担になります。3割負担の方で、約7.5万円になります。
ソケイヘルニア専門外来 第1・3・5土曜日 受付8:30 ~11:30
場所 一般外科外来
問い合わせ 一般外科外来受付まで
052-711-6131
問い合わせ時間 平日14:00~16:00、第1・3・5土曜日9:00 ~11:30

 
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整形外科

整形外科診療の紹介

■肘・手など上肢の治療が多い手外科専門病院

当科では現在、3名の常勤医と主に名古屋大学整形外科より派遣される数名の嘱託医が日常診療に携わっています。外傷、変性疾患を問わず一般整形外科に関わる治療を幅広く行っていますが、特に手・肘・肩を含む上肢疾患の多いことが当院の特徴です。

平成19年には手外科学会基幹研修施設となり、名実共に手外科専門病院と認定されました。平成27年度は646件行った手術のうち約70%が上肢の症例でしたが、全手術に占める上肢疾患の割合は年々増加しています。

■日常生活・スポーツ活動への復帰を早める手術法

内視鏡を用いた侵襲の少ない関節鏡視下手術や手根管開放術では、従来の手術に比べて術後の疼痛も少なく、日常生活やスポーツ活動への復帰も早まるため患者様にも好評です。また診断においてもレントゲン・CT・MRIに加え解像度の高い超音波診断装置を使用して、負担の少ない診療を行う工夫を重ねています。

■高気圧酸素治療装置の利用

当院の特色ある設備のひとつとして、高気圧酸素治療装置(SECHRIST社製 Model 2500B)があります。適応疾患は一酸化炭素中毒、急性脳浮腫、腸閉塞、突発性難聴、顔面神経麻痺など多岐にわたりますが、外傷や皮膚移植後の急性血行障害、蜂窩織炎、骨髄炎、骨壊死、脊髄神経疾患、血流障害による組織壊死など、整形外科疾患治療の一環としても活用の範囲が広く、治療効果も上がっています。1人用チャンバータイプのため治療人数に制約がありますが、疾患によっては数日から1週間程度で効果の得られる場合もあります。通院治療も可能である点を活かして、今後もますます利用を進めていきたいと思っています。平成23年には日本高気圧環境・潜水医学会認定病院にも指定されました。

■充実したリハビリテーション

整形外科治療の一翼を担うリハビリテーションのスタッフは、主に入院や手術後の患者様と老健ちよだの方々の治療に当たっています。広々としたスペースを利用して、早期自立や日常生活への復帰、ADLの維持・向上を目指して精力的に活動しています。

■今後の展望

整形外科領域では新薬の登場により、骨粗鬆症や関節リウマチの治療が飛躍的に進歩しています。当科でもそうした薬剤を有効に活用してより良い治療に繋げるべく努力を重ねています。骨粗鬆症を診断するために、骨密度や骨代謝マーカーの測定を行っていますので是非ご利用ください。運動器の障害により歩行や日常生活に支障を来す「ロコモ(ロコモティブシンドローム)」の予防指導なども行っています。平成27年4月からスタートした地域包括ケア病床では、60日以内と期間限定ですが在宅復帰を目標とする患者様が入院されて、骨折など外傷後のリハビリテーション、病後の体力や筋力回復のトレーニング、在宅で悪化した褥瘡の手当などを行っています。10床とまだ小規模ではありますが、病院と在宅療養を結ぶこの新しいシステムも十分に利用しながら、今後も地域の皆様の健康をサポートする役割を担って参りたいと存じます。

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脳神経外科

脳神経外科

脳神経疾患の診断、外来治療を主体に行っています。

脳神経外科の診療

■受診当日にCT検査が可能な迅速な診療

脳神経疾患の診断、外来治療を主体に行っています。外来では、受診当日にCT検査が可能です(MR検査は要予約)。ほとんど1日で治療方針までお話できると思います。
全身麻酔の必要な大手術は当院では行っていませんので、第二日赤病院、東部医療センター、愛知医大、名大病院など患者様ご希望の病院に紹介します。一言でいうと「器械・設備・石栗脳神経科クリニック」と考えてください。また、健診センターの脳ドックも担当していますので、ご利用ください。

脳神経外科担当医師紹介

氏 名 専門領域 指導医・専門医・認定医
脳神経外科医師 石栗 仁 石栗 仁(昭和57年卒)
脳神経外科医師(非常勤)
脳神経外科一般 日本脳神経外科学会専門医
日本脳神経外科コングレス
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泌尿器科

泌尿器科

「言葉と会話を大切に、医療面接を丁寧にと心がけること」「医師自身が受けたいと思う診療、自分の家族に受けさせたいと思う診療を、すべての患者様に提供すること」をモットーに診療を行っております。

泌尿器科の診療

■診療内容
当院では泌尿器科疾患全般を取り扱っていますが、特に泌尿器腫瘍を中心に外科的治療や化学療法などを行っています。今後はさらに泌尿器腫瘍の診療に力を注ぐとともに、排尿障害(尿が出にくい、漏れる、近いなど)や産婦人科・女性科との協力のもと(残念ながら当院にはありませんが)婦人泌尿器科、外科との協力のもと腹腔鏡視下手術にも力を入れていきたいと思います。検査機器も充実しているとは言えませんが、ハードの面だけではなく診療内容や質にもこだわりより良い医療を目指して努力しています。
■診療範囲
準備中
■設備
超音波装置(ドップラー対応)、排尿生理機能測定装置(ウロダイナミックス、ブラダースキャン)、硬性尿管鏡、硬性手術用尿管鏡、腎盂鏡、硬性膀胱鏡、などを用意しています。
■特徴
  • 主な疾患の療養方針の指針の作成を行っています。
  • 通常苦痛を伴う膀胱鏡検査は仙骨ブロックを用いるので軽減しています。
  • 入院や麻酔をして行われてきた尿管造影や尿管ステント操作、前立腺生検を外来で行うことができます。
  • 尿失禁や尿失禁を伴う子宮脱や膀胱瘤の検査や手術も出来ます。
  • 検査や症状、手術の説明の労力は惜しみません。又、説明文書を用意しているものもあります。
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眼科

眼科診療のご案内

■診療内容
当科は白内障、緑内障、眼底疾患(糖尿病網膜症、網膜剥離、黄斑変性症など)をはじめ、ぶどう膜炎、角結膜疾患、視神経疾患など一般眼科領域全体にわたって診療を行っております。お気軽にご相談ください。

当院での白内障手術は、安全重視のため1泊2日入院で行っております。
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